まずは土づくりから!畑の土をつくる7つの手順を写真付きで解説

まずは土づくりから!畑の土をつくる7つの手順を写真付きで解説

「土が固くて苗を植えられない…」
「どうやって土地を耕すの?」

畑をはじめる前に土づくりをしますが、何をしたら良いか分からないと、お悩みですね。

畑の土をそのまま使うと、固い土や石によって植物の成長が阻害されたり、栄養不足で収穫量が減少したりします。

そこで野菜を植える前に、土を改良して、植物が育ちやすい環境を整えてる必要があります。

今回は、野菜を植える前にやるべき土づくりの手順について、写真付きで分かりやすく解説します。

野菜を育てるために必要な準備が分かりますので、ぜひ参考にしてください。

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まずは土づくりから!野菜を植える前にやるべき土の作り方

栄養が乏しくガチガチに固まった土では、野菜の育ちが悪くなるため、収穫量も減ってしまいます。

一方で、栄養が豊富でふかふかの土に植えると、根の張りが良くなり、収穫量も増えます。

そこでまずは、野菜が育ちやすい土づくりを行うことが重要です。

土づくりの手順は、以下の通りです。

【畑の土│作り方の手順】

  1. 雑草を抜く
  2. クワで耕しながら、石を取り除く
  3. 固まった土をほぐす
  4. 石灰(せっかい)を混ぜる
  5. 肥料(ひりょう)を混ぜる
  6. 堆肥(たいひ)を混ぜる
  7. 畝(うね)を作る

順に詳しく解説していきます。

手順1.雑草を抜く

畑の土づくりの手順

まずは、畑に生えている雑草を抜きます。

雑草が生えていると、栄養を取られたり、害虫が増える原因になるため、きれいに取り除きましょう。

雑草を抜く際は手で行ってもOKですが、体の負担が大きく、時間もがかかってしまいます。

そこで活用したいのは、雑草を刈り取りやすいクワです。

私は、「手持ち用のカマ」と「刃先の丸い大きいクワ」の2種類の道具を使い分けています。

畑の土づくりの手順

雑草の生えている面積が広い時は、写真右の刃先の丸いクワがおすすめです。

表面をなでるように刈るだけで、それほど大きな力を使わなくとも、楽に草が取れます。

草取りは定期的に行う必要があるため、草刈り用のクワを1つは用意しておくと良いでしょう。

手順2.クワで耕しながら、石を取り除く

畑の土づくりの手順

野菜の苗を植える場所を決め、その場所の土を刃先の長いクワで、深さ20~30㎝にほっくり返します。

石が土の中にあると、その石を避けるように植物が育つため、根の成長が阻害されたり、土の中で育つ野菜の形が変形したりします。

たとえば、植物が十分に育たなかったり、ジャガイモの形が変形し、大根が割れたりするなどの現象が起きます。

クワが石に当たると、「カツン」や「キーン」といった鈍い音がします。

刃先が入り込まないほど固い何かに当たったら大抵は石なので、取り除くようにしてください。

手順3.固まった土をほぐす

畑の土づくりの手順

土をさらに細かくしていきます。

ガチガチに固い土があると、石がそこにあるのと同じように、成長を阻害する原因になるためです。

手で細かくしてもOKですが、かなり時間がかかるのでおすすめしません。

おすすめは、クワの刃の長い面で土を叩いたり、軽く足で踏みながら土を崩すやり方です。

畑を何往復かして、土の固まりが細かくなるまで行いましょう。

手順4.石灰(せっかい)を混ぜる

畑の土づくりの手順

「石灰(せっかい)」と呼ばれる、土をアルカリ性に傾ける成分を畑に混ぜます。

日本の畑は酸性雨によって酸性に傾きやすく、多くの野菜は酸性の土壌を嫌います。

石灰を混ぜる量は、植える野菜によって異なるので、あらかじめ確認しておくと安心です。

インターネットで『トマト 育て方』などと検索すると、石灰の量が分かりますので、調べてみてください。

【注意】石灰の種類によっては、すぐに植えられないものもある

石灰には様々な種類があり、効果が強い成分ほど危険性が高く、苗をすぐに植えられないため、注意が必要です。

【石灰の種類と特徴】

効果種類特徴
生石灰反応が強く、水に触れると発熱するので、家庭菜園ではおすすめしない。
消石灰生石灰に水を加えて消化したもの。目に入ると失明するなどの危険性が高いため、家庭菜園での使用はおすすめしない。
苦土石灰苦土(マグネシウム)を含む成分。肥料と混ぜるとアンモニアガスが発生するため、撒くタイミングを1週間ほどあける必要がある。
有機石灰牡蠣殻や貝殻を砕いた成分。効果が穏やかなため、肥料と同時に使うことが可能で、植える直前でも使用できる。
もみ殻くん炭もみ殻をいぶして炭化させた成分。効果が穏やかなため、肥料と同時に使えるうえ、植える直前でも使用できる。

生石灰(せいせっかい)や、消石灰(しょうせっかい)は、発熱や失明などの危険性があるため、家庭菜園での使用はおすすめしません。

苦土石灰(くどせっかい)は、家庭菜園で使用されることが多いですが、肥料と混ぜるとアンモニアが発生するうえ、撒いた直後は苗を植えられないため、必ず使用方法を確認してください。

私がおすすめする石灰は、撒いた直後でも苗を植えることができ、他の石灰よりも安全性の高い「有機石灰」や「もみ殻くん炭」です。

有機石灰は肥料と同時に使えるため、すぐに野菜を植えたい時にも有益です。

※この記事の後半では、石灰を混ぜるタイミングについて詳しく解説していますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

手順5.肥料(ひりょう)を混ぜる

肥料(ひりょう)は、野菜の育ちを良くするために必要な栄養成分です。

野菜によって必要とされる量が異なるため、あらかじめ調べておきましょう。

手順6.堆肥(たいひ)を混ぜる

畑の土づくりの手順

堆肥(たいひ)は、土壌を改良し、土をふかふかにする役割があります。

固い土にふかふかの堆肥を混ぜることで、空気の層ができるため、水はけがよくなります。

また、酸素が土の中に含まれると、ミミズなどの土を作る主要な生物の活動が活発になるので、良い土へと改良されます。

もともとある土だけで野菜を作るよりも、堆肥を混ぜた土の方が、植物の成長が早いです。

「すでに土があるのに土を足すのは面倒…」と考えがちですが、堆肥を入れることで苗がより成長し収穫量が増えるため、混ぜることをおすすめします!

手順7.畝(うね)を作る

畑の土づくりの手順

畝(うね)とは、水はけを良くするために、盛り上げた土のことを指します。

刃の長いクワを使い、土を中央に寄せるようにし、一列に盛り上げて作ります。

畝の幅や高さは、植える野菜によって異なるため、調べてから作業に取りかかるとスムーズです。

いつ混ぜる?石灰・堆肥・肥料を土に混ぜるタイミングについて

畑の土づくりの手順

畑の土をつくるために、「石灰(せっかい」「堆肥(たいひ)」「肥料(ひりょう」を混ぜることをご紹介しました。

これらを混ぜるタイミングは、石灰の種類によって決まります。

種類別に混ぜるタイミングを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

石灰の種類1.有機石灰・もみ殻くん炭などの場合

有機石灰やもみ殻くん炭などは、肥料と一緒に混ぜても問題がないケースが多いです。

また、他の種類では土に混ぜてから一定期間を置かないと野菜を植えられないのですが、有機石灰やもみ殻くん炭などはすぐに植え付けも可能です。

商品の袋に「すぐ植え付けられる!」「肥料と一緒に使える」などの文言が書いてあることが多いので、購入する際には袋の表記を確認してみてください。

【ポイントまとめ】

・有機石灰やもみ殻燻炭は肥料と混ぜて使えるケースが多い

・使用後すぐに野菜を植え付けできるケースが多い

▽おすすめの石灰

石灰の種類2.苦土石灰・消石灰・生石灰の場合

基本的に家庭菜園では、消石灰や生石灰は効果が強すぎるために使用しないことが多いです。

先述しましたが、消石灰は使い方によっては失明の危険性もあるため、取り扱いには注意が必要です。

一方で、家庭菜園で苦土石灰を使うケースは多いです。

もしも苦土石灰を使用した場合、肥料と混ぜるとアンモニアガスが発生するので、同時に混ぜるのはNGです。

石灰と肥料のどちらを先に混ぜるかは決まりはありません。

商品の袋に記載されている使用上の注意を参考に、混ぜる期間と順番を決めることをおすすめします。

【ポイントまとめ】

・消石灰、生石灰は家庭菜園では基本的に使われない

・苦土石灰・消石灰・生石灰と肥料を一緒に土に混ぜるとアンモニアガスが発生するので注意

・苦土石灰・消石灰・生石灰と肥料は必ず一定期間(袋記載)を空けて使用する

・使用後はすぐに野菜を植えると負けてしまうため、1週間は土を寝かせてから定植する

▽おすすめの石灰

まとめ

畑に野菜を植える前に、植物の成長を促す目的で土を整える必要があります。

土づくりの手順は、以下の通りです。

【畑の土をつくる手順】

  1. 雑草を抜く
  2. クワで耕しながら、石を取り除く
  3. 固まった土をほぐす
  4. 石灰(せっかい)を混ぜる
  5. 肥料(ひりょう)を混ぜる
  6. 堆肥(たいひ)を混ぜる
  7. 畝(うね)を作る

石灰・肥料・堆肥のそれぞれの効果や、土に混ぜるタイミングについても記事内で詳しくご紹介しました。

「畑を借りたけれど、何から始めればいいか分からない…」と悩む方が、この記事を通して解決策が見つかること願っています。

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