「健康のためにりんご酢を作りたい」
「林檎が余っているので、大量消費したい」
そんな方のために、この記事では簡単に作れるりんご酢の作り方をご紹介します。
材料は「水」と「林檎」だけですから、簡単にりんご酢が作れます。
りんご酢を初めて作る方でも分かりやすいように、写真付きで手順を載せていますので、ぜひ参考にしてください。
りんご酢の簡単な作り方
詳しい作り方を見ていく前に、まずはりんご酢の作り方の過程を一覧で確認しておきましょう。
【りんご酢の簡単な作り方まとめ】
- 1日目:林檎を切って水に浸す
- 1ヶ月:3日おきに瓶を揺する
- 2ヶ月:1週間おきに瓶を揺する
- 3ヶ月:林檎の実を取る
- 3~6ヶ月:放置する
- 6ヶ月:熱して発酵を止めれば完成
主な作業は、3ヶ月目の林檎の実を取り出すことと、6ヶ月目の発酵を止める作業のみです。
その他の期間は、保存瓶をゆするか放置する期間ですので、意外にも簡単に作れることが分かります。
【まず確認!】りんご酢づくりで必要な材料
まずは、りんご酢に必要な材料を確認しておきましょう。
材料 | 分量 |
---|---|
林檎(水洗いしていない) | お好きな量 |
水 | りんごが浸るくらいの量 |
りんご酢を作るために必要な材料は、林檎と水だけです。

林檎の表面についている「酵母菌」を使って発酵させるため、林檎は水洗いはしないでくださいね!
写真付きで解説!りんご酢の簡単な作り方
ここからは、写真付きでりんご酢の作り方を詳しく解説していきます。
初めてりんご酢を作る方でも、簡単に作れるよう解説していますので、ぜひ参考にしてください。
それでは、見ていきましょう。
【作り方1】りんごを切って水にひたす
まずは、りんご酢を保存する容器と、林檎を用意します。
りんごの品種には決まりがなく、どんな林檎でもりんご酢を作れます。
今回は、2リットルの保存瓶を使用していますが、保存瓶はお好きなサイズでOKです。

りんご2個分で、約1.5リットルのりんご酢が作れます!
手順1.キッチンペーパーで林檎を軽くふく
林檎の表面についている「酵母菌」を使って発酵させていきます。
そのため、林檎は水洗いせず、キッチンペーパーで軽く拭きます。
もしも「農薬が気になる」「目立った汚れがある」と、林檎を水洗いしたい場合があるかもしれません。
そんな時は、林檎をごしごしと洗うのではなく、さっと軽く洗い流す程度にして水洗いしてください。
手順2.林檎を一口サイズに切る
皮を残したまま林檎を小さくカットしていきましょう。
個人的には、林檎の種は取り除きます。
この理由は、林檎の種には「アミグダリン」と呼ばれる毒性物質の青酸配糖体(シアン化水素)が含まれているためです。
少量であれば食べても問題ないですが、念のため取り除いておくと安心です。
手順3.林檎を保存瓶に入れる
カットした林檎を保存瓶に詰めていきます。
手順4.林檎がひたるまで水を入れる
林檎が浸るくらいまで、水を加えます。
保管の際は、直射日光の当たらない冷暗所に置きましょう。
初日の作業は、これで完了です!
【注意】保存瓶の蓋は少しゆるめておく
りんご酢の発酵が進むと、保存瓶が爆発する恐れがあります。
りんご酢が完成するまでは、保存瓶の蓋は軽く閉めて、緩めておきましょう。
【作り方2】3日おきに保存瓶をゆする
最初の1ヶ月間は、りんご酢を入れた保存瓶を3日置きに揺するだけです。
定期的に揺することで、林檎の発酵を促す効果があります。
【作り方3】2ヶ月目以降は、1週間おきに保存瓶をゆする
2ヶ月目は、りんご酢を入れた保存瓶を1週間おきに揺すります。
もしも「りんご酢を揺するのを忘れてしまった!」という時でも、心配は要りません。
ずぼらな私は、ほとんど放置していましたが、最後には立派なりんご酢が完成しました。
忙しい方や、毎週揺するのを忘れてしまいそうなは、気づいたら揺るくらいでOKですから、無理せず作られてみてください。
【作り方4】3ヶ月経過したら林檎の実を取り出す
りんご酢の発酵から3ヶ月が経過したら、林檎の実を取り出す作業を行います。
手順1.道具を用意する
ここで用意するのは、ボウル、ザル、キッチンペーパーの3つです。
手順2.林檎の実とりんご酢を分ける
ボウル→ザル→キッチンペーパーの順に重ねて、りんご酢を上から慎重に流していきましょう。
「キッチンペーパーで漉すのに時間がかかる…」
そんな時は、キッチンペーパーを使わずに、目の細かいザルだけで漉してもOKです。
りんご酢を漉し終えたら、再び保存瓶に中身を戻します。
手順3.保存瓶に戻す
この後は、6ヶ月目になるまで放置するだけです。
まだ発酵は続いていますので、保存瓶は完全に閉めるのではなく、軽く蓋を開けておきましょう。
捨てないで!余った林檎のカスは料理に使える
取り出したりんごの残りカスは料理に使えますので、捨てずに取っておきましょう。
記事の後半にアレンジレシピをご紹介していますが、隠し味として大活躍するのでぜひ活用することをおすすめします。
ただ、3ヶ月目の林檎の残りカスは苦みが強いため、6ヶ月経過した林檎を使うのがポイントです。
しっかり発酵した6ヶ月目の林檎の残りカスは、そのまま食べても美味しい上、まろやかで深みのある味に変わります。
りんご酢で余った林檎は、捨てずに別の保存瓶に入れて取って置くと良いでしょう。
【作り方5】6ヶ月経過したら、りんご酢を火にかけて発酵を止める
りんご酢作りから6ヶ月が経過したら、りんご酢を鍋に入れて、熱していきます。
沸騰させない火加減で、約10~15分熱してください。
ここで火にかけることで、りんご酢の発酵を止め、保存期間を長くさせる効果が期待できます。
りんご酢を熱したら、再び保存瓶に戻せばりんご酢の完成です。
お疲れさまでした!!
りんご酢の余った実・残りカスを使ったアレンジレシピ5選
りんご酢を作る過程で余った林檎の実・残りカスは、料理で大活躍します。
捨てるのはもったいないので、ぜひ保存瓶に入れて取って置きましょう。
今回ご紹介するりんごの実を使ったレシピは、こちらです。
【りんご酢の残りカスを使ったレシピ】
カレーやドレッシングなどに林檎のカスを入れると、深みのある味わいになりますので、ぜひ試してみてくださいね。
【余った林檎は6ヶ月後に美味しくなる】
先述しましたが、3ヶ月目頃の林檎の実は、苦みが強くて美味しくないので、ご注意ください。
6ヶ月熟成された林檎の実であれば、直接食べても美味しいほど、まろやかな味に変わります。
りんご酢が完成する6ヶ月頃に、りんごの残りカスも美味しく食べられるようになりますので、しばし待ちましょう。
りんご酢の余った林檎のレシピ1.生姜焼きのドレッシング
りんご酢で余ったカスは、お肉との相性が抜群です。
生姜焼きのドレッシングを作る過程で、りんご酢の余りの林檎をすりおろして活用します。
火にかけなくてもOKですが、全て混ぜ合わせたドレッシングを熱することで、味がまとまるので、ぜひ試してみてください。
りんご酢の余った林檎のレシピ2.手羽先煮込み
手羽先煮込みで作るお酢の代わりに、りんご酢で余った林檎を使います。
りんご酢は摺り下ろして細かくします。
調味料と混ぜ合わせて煮込めば、林檎入りの甘酸っぱい手羽先煮込みが完成します。
りんご酢の余った林檎のレシピ3.野菜カレー
バーモンドカレーなどは、林檎入りのルーを販売していますよね。
そこで、カレーの隠し味にりんご酢で余った林檎を入れて、仕上げてみました。
りんご酢で余った林檎のカスを細かくして、カレーの味を整える段階で加えます。
少し煮込めば、林檎の尖った味がまろやかになり、全体と調和されて食べやすくなります。
分量はお好みで調節して使用してくださいね。
りんご酢の余った林檎のレシピ4.ドレッシング
りんご酢で余った林檎のカスは、サラダのドレッシングとしても大活躍です。
林檎の実を細かくして調味料と混ぜるだけで、アクセントの効いたドレッシングが完成です。
洋風のドレッシングではビネガーとして、和風のドレッシングならお酢として使用できます。
りんご酢の余りの林檎は、幅広いジャンルに合いますので、シーンを選ばずに活用できました。
りんご酢の余った林檎のレシピ5.そのまま食べる!
最後は、りんご酢で余った林檎をそのまま食べる、という食べ方です。
レシピでも何でもありませんが、個人的にハマっている食べ方でしたので、ご紹介しました。
6ヶ月間熟成された林檎は、そのまま食べても美味しいです!
ご飯のお供にしても合いますし、ワインや日本酒のおつまみにしても最高です。
【写真付き】林檎がビネガーになるまでの過程

りんご酢は、どのように発酵してビネガー・お酢になるの?
林檎からビネガー(お酢)がどのようにして作られるのか気になりましたので、観察した様子を写真付きでまとめてみました。
林檎からビネガー(お酢)になる過程が気になる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
それでは、見ていきましょう。
1日目:水に濁りは見られない
林檎を水につけた当日は、水に濁りは見られません。
林檎の色も鮮やかな黄色で、中心部分に蜜が含まれているのが分かるほど、はっきりと林檎の形をしています。
3日目:りんご酢の水が濁りはじめる
3日目のりんご酢は、水が黄色に濁っているのを観察できました。
りんご酢作りから3日が経過して、すでに発酵している様子が分かります。
6日目:りんご酢の上部に泡が現れる
6日が経過すると、保存瓶の上部に泡が見られました。
林檎が熟されたような色に変わり、鮮やかな黄色からオレンジ色に変色しています。
順調に発酵が進んでいるようです。
13日目:林檎の色がはっきりと変色した
2週間が経過すると、林檎が発酵し、段々とビネガー(お酢)になる様子が顕著に表れていました。
泡の量が増え、林檎の色がはっきりとオレンジ色に変色していました。
そして、はじめは透明だった水が、瓶の底が分からないほど濁るようになります。
1ヶ月後:りんご酢が茶色に変色した
1ヶ月が経過すると、林檎と水の色が、オレンジ色から茶色に変色していました。
ビネガー(お酢)らしい色に近づき、もはや瑞々しい果物とは言えません。
香りも発酵した匂いが強くなりました。
2ヶ月後:りんご酢に澱が溜まる
2ヶ月が経過すると、りんご酢の底に澱(おり)が溜まっていました。
水の色はくすみ、こげ茶色に近い暗い色に変わりました。
林檎は色素が抜けて、白や透明に近い色に変化していました。
2ヶ月後半後:林檎が水底に沈む
2ヶ月と数週間経過すると、これまで水面に浮かんでいた林檎が、水底に沈む様子が見られました。
林檎が水底に沈んだので、十分に熟しきった証拠です。
3ヶ月後:りんご酢の匂いがきつくなる
りんご酢は3ヶ月経つと、匂いがとてもきつくなりました。
直接嗅いでみると、発酵した匂いが鼻に残り、正直とてもクサイです。
味見をしてみましたが、お酒のような深みのある香りを感じました。
ただ、かなり刺激が強すぎで、直接飲むには正直キツイです。
りんご酢を上から見ると、完全に濁りきっているのが分かります。
瓶の底は、全く見えませんでした。
6ヶ月後:りんご酢を熱したら発酵が止まっていた
完成したりんご酢は、火にかけて発酵を止めますが、その後は発酵がみられなくなります。
発酵している場合、瓶の蓋を開けた際に、中から圧がかかり「ボンッ」と圧力を感じるのですが、火にかけた後は感じられませんでした。
火にかけると発酵がしっかり止まるんですね。凄い!
りんご酢の味は、3ヶ月目に舐めた時に感じたようなキツい味ではなく、熟成されたまろやかな味に変化していました。
まとめ
りんご酢は簡単に作ることが可能です。
材料は水と林檎だけなので、初めてりんご酢を作る方でも気軽に作れます。
りんご酢で余った林檎の残りカスは、料理に入れると隠し味として大活躍するので、ぜひ捨てずに取っておきましょう。
この記事が「りんご酢を簡単に作りたい!」という方の参考になれば嬉しいです。
りんご酢は簡単に作れますので、ぜひりんご酢作りにチャレンジしてみてくださいね。